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2020年8月5日水曜日

正中線のフィーリング

「雑巾絞りの如く腰腹を捻るべし」について補足
腰腹を切り戻すとき正中線の上下を固定し、中央部(腰腹)を雑巾を絞るようにするとその部位が固く、かつ細くなるというフィーリングです。
こうした切り戻しが出来ない人は、単に腰腹の鉢を回しがちで正面から見ると正中線が太くなるような印象を与えます。
また、腰腹の切り戻しが未熟のうちは身体の前進と腰の回転を同時に行いがちですが、これもまた正中線が太くなる要因となります。

【参考その1】
『JKFan9月号』に掲載している漫画の中で、「正中線を晒さない」といった描写がみられます。
作中で解説している身体操作とは違いがあれども、この場面で描かれた正中線のニュアンスは、当流でいう「正中線が細い・太い」と近いものを感じました。

《正中線が太い順突き》
腰が鋭く切れない人の順突き(追い突き)は、後ろ足が前足を追い越す際に生じる正中線を晒す時間が長くなり、その分だけ正中線が太く見えます。

《正中線が細い順突き》
右腰を左腰に喰い込ませるように腰を鋭く切ると、正中線を晒す時間が一瞬で済み、正中線も細く見えます。
このように突くと動作に立体感がなく、故に遠近感(起こり)を捉えにくく、拳の一点が直線的に眼前に迫ってくるような印象を相手に与えます。
《補足》
正中線の細い順突きを体現するには「腰の鋭い切り」の他に「正中面」の中に拳、肘、肩、頭部が入るように突くことが大切です。
※自分と相手の正中線を結ぶことによって形成される平面を正中面と当流では呼称しております

【参考その2】
正中線を攻防の基準に据えていた村瀬一三生先生も「身体を入れた正中線上から技を相手に対して直角に出す」「正中線の幅を細くしていき1本のラインにする」と正中面について言及されています。

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