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2016年6月2日木曜日

平安(ピンアン)二段の要点

以前、形の理にて「組手の上達のための形稽古」のポイントを説明しましたが再度、柳川先生の著述を引用して形の要点をより具体的に紹介します。

写真58~63は、平安二段の最終の四挙動の一例である。動きの様子は体重を後足に残しながら(タメと呼ぶ)、四股立ちから真身のネコ足立ち、半身のネコ足立ち、と変化しつつ、そして後屈立ちから四股立ちヘと変化している。

この一連の動作での大事なポイントは、次の通り。
1.両手(前手はそのまま空中にそっと置き、後手〈突き手〉は胸前にそっと構えたまま)共に完全に脱力して、四股立ちとなる瞬間まで動かすことなく、それまでの間、手刀の指先だけは両手共に正中面上を進むよう、あくまでも身体でゆったりと運ぶことである。大変難しい技術だが、最も大切な練習である。

2.もう一つの要点は、後屈立ちから四股立ちへ変化するとき小さく鋭く腰を切り、これを初速として突き手(肘から手先までの部分)を肩を鋭く走らせることによって加速しつつ「正中面上に乗せて鋭く突く」点にある。
このように突くことが、最短距離を突くという武道空手の最重要技術であり、全ての突きの基本である。見えない突き、身体が消える突き、真に威力ある突き、受け難い突き、攻防一体の突きなど、「体で突く」という武道空手の最重要ポイントである。
そのため、初心者でも十分可能なように四股立ち(体の安定)と手刀(脱力し易い)で行うよう工夫されているので、力一杯行うなど論外である。跳び込み流し突きの基本でもあるから、常に顔を前方向けつつ行うことが重要である。「首は両膝の向かう一点」と共に、腰の切りもどしのためのストッパーでもある(正中線の両瑞と考えるとよい)からである。少なくともこれらの諸点を体得すれば、武道空手の技術を半分ほど体得したといえよう。

以上『武道空手 ハンドブック 基本編<中編>』より引用。
※当流の形は当流の母体流儀である和道流空手術(柔術拳法)の形を基に構成しております。

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